商工会議所は「商工会議所法」という法律に基づいて設立された唯一の地域総合経済団体であり、地域内における商工業者の共同社会を基盤とし、商工業の総合的な改善発展と社会一般の福祉の増進を図り、我が国商工業の発展に寄与することを目的とした団体です。現在全国に515の会議所が設置されており、会員数は129万社となっています。

商工会議所の特徴

(1)地域性-地域を基盤として活動している団体
(2)総合性-多種多様な業種・業態の商工業者で構成される団体
(3)公共性-組織形態や活動内容において強い公共性を持つ団体
(4)国際性-世界各国に組織されている団体

日本における商工会議所の根拠法律

商工会議所法
(1)公布 昭和28年 8月1日
(2)施行 昭和28年10月1日
(3)内容
 ①原則
  ・営利を目的としてはならない。
  ・特定の個人・法人・その他の団体の利益を目的として事業をしてはならない。
  ・特定の政党のために利用してはならない。
 ②目的
  ・地区内における商工業の総合的な改善を図り、兼ねて社会一般の福祉の増進に
   資すること。

商工会議所の主な歴史

●明治11(1878)年3月日本初の「東京商法会議所」設立(初代会頭・渋沢栄一)
 ・商工業者の声を国の政策に反映させるために発足。
  以来、行政への意見具申は、今日に至るまで最も重要な活動。
 ・英国の商工会議所(加入・脱退自由、会員会費により運営)を模範に設立
  大阪(8月)、神戸(10月)と続き、明治18年(1885年)までに32の商法会議所が誕生
●明治23(1891)年全国の経済の発展と国際化の進展に伴い、会議所制度の強化が必要
 とされ条例が施行。
●昭和28(1953)年8月商工会議所の機能強化のため、幾多の変遷を経て現在の商工会
 議所法が成立(議員立法、同年10月施行)≪設立は国による認可制をとっているが、
 地域の商工業者の自主的な発意に基づいて設立≫

商工会議所の名称の変遷

明治11年(1878) 商法会議所(商工会議所の元祖)
明治23年(1890) 商業会議所
昭和 2年(1927) 商工会議所法施行・日本商工会議所設立
昭和18年(1943) 商工経済会に名称変更
昭和21年(1946) 商工経済会解散
昭和28年(1953) 現在の商工会議所法

ちなみに…世界の商工会議所は?

(1)英米系
 ・商業者、自から任意に集まり商工業の発展を目指す
 ・加入、脱退自由
(2)仏独系
 ・行政の補助機関的性格を持った公益法人
 ・商売している人は全て加入
 ・負担金が徴収される
  ※日本は、(1)の英米系を採用

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